英語学習の基礎は「中学レベルの英文法を完璧にすることを何度も繰り返し主張していますが、語彙(単語/熟語)も同時に積み上げていかなければ英語は上達出来ません。

文法を英語の骨格とするならば単語はそれを構成するパーツのようなものです。

ですので単語を覚えることは超重要です。英語の習得はここからがスタートです。

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まずは最重要語2,000語を覚えよう!

英単語の最初の一歩は「2,000語」です。大丈夫です。それほど多くはないのです。

本記事での最重要語2,000語とは、およそ高校2年くらいまでに習う英単語です。中学3年間で1,200語、高校3年間で2,000語の合計3,200語の英単語を「最低でも」学習している。

なぜ2,000語なのでしょうか?

英語を読んだり、聞いたりする上である程度理解するにはその素材の80%以上の単語を知っている必要があると言われています。重要単語である2,000語でその80%をカバーできるという研究結果があります。

私自身も大人になってから本気で英語学習を始めた時、ある時期集中的に定番の英単語帳であるDUO 3.0 を使って学習したことがあるのですが、明らかに学習する前と後では英会話力やリスニングが見違えるように上達しました。

英語の上達にはまずは英文法の基礎をきちんと学ぶことと同時に、語彙力を養うことが非常に重要となります。

最重要の「2000語」から覚える

2,000語といっても、”pen”や”apple”などのもはや日本語といってもいい超簡単な単語は含まれません。

「最重要語2,000語」というのは、単語を最も頻繁に使われる順番で並べた場合の、1番目から2,000番目までの単語のことです。これらの2,000語で80%をカバー出来ます。

一方で、2,001番目から8,000番目までの6,000語では、たったの9%しかカバーしていません。

では「覚えるべき単語とは?」ですが、これは英語学習の効率性を大きく左右する重要な問題だということがわかると思います。

英単語教材を選ぶ際は、この点に注意を払い学習すべき単語帳を選ぶべきです。そこでおすすめするのが、上記のDUOの姉妹本であるDUO(デュオ)セレクト: 厳選英単語・熟語1600 です。

受験生から英検、TOEIC、英会話までほぼすべての英語学習者の定番の1冊「DUO 3.0」の中から重要単語1000語と熟語600語をピックアップし掲載したものです。

およそ英検2級レベル(高校卒業レベル)までの英単語を収録しており、特に英会話を中心に学習をするならばまずはこの1冊を完璧にしましょう。

英語が超苦手な人はこれ

中学生はもちろん、大人になってからのやり直し英語において「特に英語に自身の無い大人」の方にも十分に使ってもらえる一冊が中学英単語をひとつひとつわかりやすく。です。

英文法を学ぶ上で重要な「品詞」を区別して配置し、初学者にもわかりやすい言葉とイラストで説明してくれている点など色々と嬉しい配慮が多いのが本書の特徴ですね。

以下に特徴をまとめました。

本書の特徴とおすすめポイント

  • 英単語が品詞ごとにまとまっているので覚えやすい
  • 単語ごとにレベル表記がある
  • 単語をイメージできるイラストがある

英単語が品詞ごとにまとまっているので覚えやすい

通常の英単語帳は動詞・名詞・形容詞が重要な単語順に配列されており、ある程度のレベルの学習者にとってはそれがベストなのですが、初心者にとってはやや使いにくい場合があります。

大人の学習者でも「名詞って何?」や、「動詞って何か説明して?」、「形容詞ってどんな単語なの?」って聞かれると答えられない人はかなりいます。

学習の早い段階で「品詞」を意識して勉強出来るかで英語の理解度に差がついてきます。

本書は基本的で重要な単語を品詞ごとに、「動詞」「形容詞」「名詞」とそれぞれひとまとまりにしている点は類書にはない作りです。

例えば本書で「一般動詞」の項目ではhave , like , play , go , come , walk , run , stand , sit , study , work , read , write , speak , live が登場します。

全て基本中の基本の動詞です。初心者といえどもほとんど知っている動詞だと思います。このように初期の段階では復習も兼ねてザッと品詞ごとに覚えてしまうことが効率の良い覚え方です。

単語ごとにレベル表記がある

掲載の単語ひとつひとつに学年目安(中1〜中3)が表示されているのも何気にポイントが高いです。書店で色々な単語帳見てもらえれば分かりますが、このように学ぶ学年目安が付いている単語帳ってほぼありません。

例えば、like(好き)なら中1が目安。そして同じ like でも「まるで〜のような」という用法になれば中2です。さらに would like ~ 「〜がほしい」だと中3です。

このように一つの単語で複数の意味があったとしても、覚えるべき学年の目安が出ているので、常に「これは中3レベルなんだな」と常にレベルを確認しながら学習出来るというわけです。

今自分がどのレベルのものを学習しているのかを意識することは非常に大事なことです。

例えば英検を受験しようとするならば、英検3級は中学3年レベルなので、本書ではすべての単語を覚える必要があると意識付けをすることが出来ます。

単語をイメージできるイラストがある

最後に挙げておきたいお薦めポイントは単語イメージのイラストが付いているところです。

こうしたイラストは「前置詞」などの説明ではかなり役立ちます。

前置詞は日本語にはないものなので、特に会話などでスッと出る人は上級者なイメージがあります。

覚えるべき単語を覚える

「知っている単語」と「使える単語」は違う!

上記で紹介した教材等を使って最重要語2,000語を「理解できる」ようになったら、それらを自分でも「使える」ようにしましょう。そしてさらに「知っている」単語を増やしていくことが語彙力の強化の最短のルートです。

ここで言う「知っている」単語とは何か?

漢字を例に取ってみましょう。「読めるけど書けない漢字」ってありますよね?英単語も一緒です。その英単語を見たり聞いたりしたときにその意味がわかる英単語が「知っている」単語です。

一方、「使える」単語とは漢字だと辞書で調べなくても「書ける」文字のことです。英単語も同様に書いたり話したりする際に「スッと」出てくる単語のことです。

読めるけど書けない漢字は皆あります。また、読んだり聞いたりすれば理解できるけど、自分では使わない(使えない)日本語の単語もあります。

つまり、理解できる単語を全て使えるようにする必要はないのです。

英語で自分の言いたいことを表現するには「最重要語2,000語で十分」であるということが、神戸大学・大学院准教授石川慎一郎氏の研究で明らかになっています。それ以外の単語は「理解できる」だけで十分だと言えます。

英単語を効率的に覚える

英単語は「目」だけではなく、「耳」・「口」・「手」を使って覚えるのがより効果的だと言われています。

英単語は目で見て理解できるだけでは十分ではありません。単語を見て理解する「読む」に加えてその音声を「聞く」こと。そして「書く」ことによってスペルを覚えることです。

そしてこれが特に重要なネイティブが理解できるように発音する「話す」ことが出来なければ本当の意味で「英単語が使える」とは言えません。

声に出して覚えよう!

初心者の方が英単語トレーニングを行うときは、意味はもちろん「発音」もしっかりと意識してください。

英語には日本語にはない発音が数多くあるために多くの日本人の発音のいくつかはネイティブには聞き取れません。日本語にはない母音と子音を、自分でも無意識的に発音できるように声を出して繰り返し練習してみましょう。

発音よりむしろアクセント

英単語には必ず強く発音する「アクセント」の位置があります。英単語の発音に気を取られるよりも「アクセント」にもっと注意をはらいましょう。

そのアクセントの位置を間違って発音するとネイティブには不自然に聞こえます。そのためにネイティブと会話する際に日本人が話す英語が文法も正しく使い単語も適切なのにも関わらず理解してもらえないケースがあるのです。

英単語単体ではなく、センテンス全体のアクセント(抑揚)を日頃から意識しながら例文を音読するなどしたほうがむしろ「英語っぽく」聞こえますので、あまり一つ一つの単語の発音を気にするよりも音読を日々の学習の中心として英語のリズムに慣れましょう。

自分でも発音できるようになれば聞き取れるという理屈です。

英単語の意味をイメージしながら覚える

英単語を覚えるためのもう一つのポイントとして、単語の意味のイメージを持ちながら覚える、というのがあります。

例えば、”bloom(咲く)”という単語であれば、手で花が開く動作をしながら声に出して覚えてみましょう。記憶に残りやすいので、是非単語を学習するときは「イメージ」を大切にしてください。

英単語との「出会いの回数」で決まる!

英単語を「暗記」しようとしてはダメです。同じ単語を繰り返し「出会う」ことで自然と記憶に定着させましょう。

英語が苦手な人ほど受験時代のように単語帳をペラペラやっています。このような覚え方は非効率的です。丸暗記したことは忘れやすい為です。

ポイントは暗記ではなく、同じ単語に「何度も出会う」ことで勝手に脳が覚えることです。

そのために英単語を繰り返し「聞いて、発音して、書く」ことです。例文を使って行うことが理想ですが、最初のうちは難しいと思いますので、とにかく大量の単語に「出会う」ことを先決して英単語とその意味を日本語で一つづつ覚えていきましょう。

以上のことを踏まえての効果的な英単語の覚え方は以下です。

  1. 英単語と日本語の訳語が録音されている音声を用意する
  2. 単語集を見ながら繰り返し聞き、お手本の音声のまま発音する。
  3. その際は暗記しようとしない
  4. スペルが覚えられない単語は書いてみる。
  5. 余裕があれば例文を音読する(ただし無理はしない)
  6. 単語集を見ないで音声だけを聞いて「音読&書いてみる」
  7. 以上を繰り返す

とにかく「繰り返すこと」が重要です。回転数を重視して1冊の単語帳は最低3〜4周は行って下さい。周回を重ねること毎に確実に「知っている」単語が増えているはずです。

英単語は「例文で覚える」が王道

最重要語2,000語の日本語の訳語を上記のやり方で覚えたら、その後の英単語学習は例文を使って覚えて行きましょう。

最重要語2,000語程度の単語の知識が入っていない段階では、例文で覚えようとすることで逆に学習のスピードが落ちてしまいます。例文を理解することだけで終わってしまう可能性が高くなります。

しかし最重要語2,000語程度を覚えておくと、未知の単語を既に知っている最重要語と関連づけて覚えられます。さらに例文の中で単語を覚えることで最重要語の色々な意味や使われ方も理解できるようになります。

例文の中のほとんど全ての単語がわからなければ、何かと何かを関連づけて覚えるという、例文で単語を覚えるメリットが享受しにくくなるからだ。

その際、自分が実際に使えそうなフレーズが多く含まれている例文を使用できればより効率的だ。覚えた単語を他のフレーズに使ってみたり、覚えたフレーズの単語を変えてみたりすることができれば、表現の幅をより広げることができ、「話す」・「書く」アウトプット時の流暢さを向上することもできる。

まとめ:2000語を覚えてスタート!

いかがでしたか?英単語を覚えるのが苦手な為に英語そのものが嫌いになっている人が多いことは暗記重視の受験英語の害ともいえます。

ネイティブは英単語を丸暗記などしません。文を読んだり、聞いたりしながら自然と身に着けていくものです。英語環境にないノンネイティブである私達でも工夫次第で英単語を効率的に覚えることは可能なのです。

本記事の重要なポイントのまとめです。

  • 英語学習のスタートは最重要2000語をマスターしてから
  • 単語を声に出す
  • 暗記しようとせずに「出会う回数」を重視する
  • 例文で覚えると一石二鳥

英語に限らず物事の上達はまずは建物の土台を作り、少しづつ積み上げていくことでしか立派な建物を作ることが出来ません。土台が危うい内にあれこれと手を出してもいつかは砂の城のように簡単に崩れてしまいます。

毎日一つづつ積み上げていきましょう!

ではまたー👋