こんにちは、英語講師のテツローです。
今回は「英検の特徴」です。

英検とTOEICどちらを受験すれば良いのでしょうか?
こんな質問がよくあります。
ザックリですが一般的なイメージとしては.
英検=学生(中高生) TOEIC=就活生と社会人
だと思います。
どちらも英語力を問う試験ですが内容において大きな違いがありますので、目的によってどちらを受験するかを決めなければなりません。
『英語は「誰でも」「お金を掛けずに」かなりのレベルまで到達できます。働きながら全くの初心者から勉強を初めて『TOEIC 990点』と『英検1級』を取得した経験を元に、様々な目的を持った生徒さん達に向けて英語学習のサポートをしております。
私はTOEICで満点の990点を取った後に初めて英検を勉強して1級を取得できました。
TOEICとは求められる英語力が全然違うので最初は戸惑いもありましたが、その過程で感じたことは

英検ってすげーいい試験じゃん!
何気に教養も身につくし、スピーキング、ライティングもあるし、勉強するだけでタメになるよこれ!
でした。
特に語彙はTOEICよりも出題範囲が広く、ネイティブが普通に読むようなニュースだったり、映画のセリフに出てくるような”ちょいインテリな人”が使う単語が英検では頻出します。
こんないい試験があるのですから、学生だけではなく英語が上手くなりたいと思っている大人のみなさんも挑戦してみる価値は大アリと思うわけです。
この記事では、知っているようで案外知らない英検の試験の特徴と、具体的な対策法をお伝えします。
Contents
英検の特徴
・自分の英語力にあったレベルで受験できる ・スピーキング力を判定出来る ・リスニング問題は高校入試や大学センター試験と出題形式が似ている ・問題の質が良い ・問題を持ち帰ることができる
それぞれ説明して行きます。
自分の英語力にあったレベルで受験できる

英検は7つのレベル設定(5級~1級,[準1,2級])があり、受験生がその時の実力に合ったものを選んで無理なくレベルアップしていくことが出来ます。
それぞれのレベル設定と特徴はおおよそ以下の様になっています。
5級 : 中学1年レベル
主な受験者:小学校中学年~中学生 特徴:筆記とリスニング試験。2次のスピーキングは合否の判定には影響されない。英語学習の始まりのステップであり、初歩的だが重要な英語の土台が出来ているかが問われる。
4級 : 中学2年レベル
主な受験者:小学校高学年~中学生
特徴:筆記とリスニング試験。2次のスピーキングは合否の判定には影響 されない。5級の内容をベースに難易度が少し上がる程度。
3 級 : 中学卒業レベル
主な受験者:小学校高学年~中学生
特徴:筆記とリスニング試験。英検は3級から1球までは面接形式のスピーキングテストが加わる。中学卒業レベルなので特に簡単な英会話を中心に学習をしている人は最低限このレベルに達している必要がある。
準2級 : 高校中級レベル
主な受験者:中学校高学年~高校生
特徴:筆記とリスニング試験。すでに基礎力があり、それをベースにこれから応用力を付けて行こうという中級へのステップアップとなる重要なレベル。
✔︎ 特にこれから英会話を始めようとする人は、準2級を合格してから本格的なレッスンを始めるとすごく楽だと思います。
2級 : 高校卒業レベル
主な受験者:中学校高学年~高校生、大学生
特徴:筆記とリスニング試験。高校卒業程度の難易度なので大学受験に必要とされるレベルでもあり、試験形式がセンター試験との共通点が多いため対策にもなる。大学によってはこの級によって入試優遇や単位認定もされている。
準1級 : 大学中級レベル
主な受験者:高校生~社会人 特徴:筆記とリスニング試験。幅広く社会で求められる英語力が問われます。資格試験としてはここで多くの人が卒業する印象。しかしこのレベルではまだ映画を字幕なしで楽しむには更に慣れが必要なので、Netflix等で本格的なリスニング学習を始めることをお勧めします。
1級 : 大学上級レベル
主な受験者:大学生~社会人 特徴:筆記とリスニング試験。英検の最高レベルであり、一般的な英語力のみならず、幅広い一般教養(政治・経済、社会問題、科学等)のトピックに対して英語で理解、対処出来るレベル。通訳案内士(ガイド)試験の英語の筆記試験免除があります。
リスニング問題は高校入試や大学センター試験と出題形式が似ている

入試の英語問題と英検の出題形式は類似している点が多くあります。
文法問題も相違点は多いのですが、特に英検のリスニング問題は流れてくる英語の会話やスピーチ等を聞いて質問に答える形式であり、これは高校や大学の入試試験との共通点が多くあります。
受験生は英検の勉強(準2級/2級)をしておけばセンター試験の対策ともなります。しかも英検は年3回の受験機会がありますので、センター本番に向けての良いトレーニングになります。
英検を勉強しておけば各種入試試験に有利 !
共通する点が多い入試問題と英検ですが、英検の方が純粋に英語力が問われるだけあり、例えば以下の様によりシビアに能力が問われます。
音声が流れる回数
音声が流れる回数は例えばセンターでは2回ですが、英検では1回です。この点も普段から英検に慣れておけばセンターのリスニングは随分と楽に感じます。
試験環境
センターでは配布されるICプレイヤーをイヤホンで聴きながらリスニング試験を受けますので、外部の音を遮断することが出来ます。
一方、英検は教室のスピーカーから流れる音声を聞いて回答しますので、多少の雑音には動じない本物のリスニング力が求められます。TOEICも同形式ですね。
この点も英検の方が難易度が高いので慣れておくとこれから大学受験の生徒にとっては有利な事は言うまでもありません。
問題の質が良い
英検は問題の質が良い事で定評があります。
実際に英語圏で読まれているような文献や一般教養を問われる問題もあり、ネイティブとのコミュニケーションで必要となる4技能(聞く/話す/読む/書く)のバランスが良いです。
英検の勉強をすることで日常会話からビジネスシーンでも対応できるコミュニケーション力を高めることが出来ます。
問題を持ち帰ることができる
TOEICは問題用紙を持ち帰りも書き込みも出来ませんので、自分の解答が正しかったのかどうかは記憶頼りになりますのでモヤモヤします。
しかし英検は試験の問題冊子に書き込むことはもちろん、書き込みも出来るので、選択肢の番号に印をつけておけば家に帰ってからの答え合わせが出来ます。
勉強に限らずに復習って何気に重要ですので、英語力を高めるという観点からいえば地味に「英検っていいな」と思ったりします。
スピーキングが判定出来る

3級から二次試験においてスピーキングの面接試験があります。試験中はメモをしたり出来ませんので、純粋に英会話の力が試されます。
英語での面接と言って尻込みしてしまうかも知れませんが、それぞれの級のレベルに合わせた内容が問われるだけですので、会話に苦手意識があるからといって恐れる必要は全くありません。
対策としては
・日頃からの音読学習 ・NHKのラジオ講座を毎日聞いて音読 ・対策テキストのやり込み
などです。
✅ 日頃からの音読学習
音読は全ての英語学習での基本となるものです。
スピーキングだけのトレーニングだけではなく、実はリーディング問題の文章を音読すると読むのも早くなります。
特にみるみる英語力がアップする音読パッケージトレーニングはおすすめです。
中学校レベルのちょうど良い長さの英文が多数あり、本来ならリーディング素材として学校で勉強するものを音声CD付きの音読専用のものとした大変優れた教材です。
英検を受験される方にもぴったりですので、ぜひ何度も繰り返しやってみてください。
✅ NHKラジオ講座を毎日聞いて音読
NHKラジオ講座は毎月新しい内容のテキストが発売されて、内容も時代に合った興味深いものが多いので飽きずに楽しく勉強できます。個人的には日本の英語学習者全員が聞くべき講座だと思っているくらいです(笑)。
レベル分けが細かくされており、毎日やっても無理の無い内容と量なので、いつからどこから始めてもストレスなく学習できます。
その中でも特に『ラジオ英会話』が個人的には一番おすすめです。
ラジオ講座の問題のひとつとして、一応”毎年4月号が新学期の始まり”ということで、冬とかに始めようと思うと”なんとなく遅れた感”があり「結局いつから始めればいいの?」ということがあります。
結論としては「何月から始めようと全然大丈夫」です。
私の場合も、律儀に4月号から初めて一年やり通したことはあまりなく、興味のあるトピックのものをピックアップしてそれを4年分位はやり込んだことが結果的に力となったと思っています。
ラジオ英会話は今までの放送で評判が良かったものを厳選したものが手に入りますので、最新のものにこだわりたい人以外はこの一冊を何回かやればかなり力がつくと思います。
✅ 対策テキストのやり込み
対策本ですね。 何度も復習して出題のクセをつかむことが非常に重要です。
旺文社の音声アプリ・ダウンロード付き】2020年度版 英検3級 過去6回全問題集 がおすすめです。
これを最低4〜5回はやり込んで下さい。絶対に1回ではダメです。
”何度もやったら答えを覚えてしまうから意味ないんじゃない?”と思うのは当然です。
しかし、答えを全て覚えてしまっていても全然大丈夫です。
なぜなら、模試は正解することが目的ではないからです。
間違えた問題に対して「なぜ間違えたか」をハッキリさせることが目的です。
そして自分の弱点をとことん突き詰める事が何よりも重要です。
たとえ正解を知っていても、それがなぜ正解なのか、なぜ他の選択肢はNGなのかを他人に説明できるレベルで理解していることが何よりも大事です。
弱点を洗いざらいにして一つづつ潰していくことで自然と正解率が高まるというわけです。
リスニング問題はアプリでダウンロードするもので、音読の素材としてもバッチリですので、覚えてしまうくらいに何度も声に出しましょう。
英検はネットで勉強できる時代
お得に英検を学習したいのならば、ネットを使ってPCやタブレットで学習するのもありです。
旺文社 英検ネットドリルは高コスパの英検学習ツールです。
英検といえば旺文社の教材が定番中の定番です。
英検関連の教材は旺文社一択でOKです。
英検の受験は旺文社の教材なしにその対策を立てるのは困難ですし、やらない理由がないほど「英検は旺文社」といってもいいほど圧倒的なシェアです。
しかし正直、紙の教材や模試は全部揃えると結構お金がかかりますし、独学をするには効率的ではありません。
旺文社 英検ネットドリルを使えば英検合格に必要となる以下の教材が使い放題で、しかも紙の教材ではできないような便利な機能がついているので大変おすすめです。
使える教材は以下です。
- 英単語集の「でる順パス単」
- 「過去6回全問題集及びCD」
- 「予想問題ドリル 新試験対応版」
※受験級に合わせて準1級~5級から選びます
✔️出る順パス単
単語・熟語の和訳や発音がワンクリックで単語・熟語の和訳や発音がチェックできます。さらにドリル問題では答えを入力すると瞬時に正誤判定できるのもポイント高いですね。
解答・解説も自動で表示できますので、従来の教材でのCDを聞いたり、解答・解説集を見ながらの答え合わせの手間も省けます。
そのほかに弱点チェック機能、テスト機能、学習履歴管理機能など、ネット教材ならではの便利な機能もありますので、自分の実力を確認しながら計画的に学習を進められます。
✔️過去6回全問題集及びCD
英検の合否は過去問をいかに使い倒すかで決まってきます。
英検ネットドリルは6回分の過去問が全て使い放題です。
これだけでもかなりコスパ良しです。「トレーニング」「過去問テスト」「弱点チェック」の3つの学習メニューの繰り返しで過去問対策もバッチリです。
✔️予想問題ドリル 新試験対応版
本番形式の問題ドリルはもちろん最新の英検に対応しています。
出題パターンごとに7日間ずつで完成する合宿型学習ドリルである「トレーニング」を始め、「確認テスト」「弱点チェック」の3つの学習メニューなどの本番を想定したトレーニングが集中的にできるのも大きな特徴です。
特に会話文のリスニング問題では、CDを入れなくてもパソコンだけで、リスニング→解答選択→正誤判定→解説確認など一連の学習ができるので、ペーパー教材に比べ、とっても合理的です。万全の体制で本番に臨めますね。
ぶっちゃけ英検関連の教材はこれだけで十分だと思います。
これだけの機能がついてこの料金ならテキストを買う費用と比べても全然元が取れますね。
短期間で目標の級に合格したいならこのようなオンライン教材もありだと思います。
まとめ
今回は英検についてのあれこれを書いてみました。
本記事で大事なポイントは以下となります。
- 英検は出題内容の範囲が広いので学生だけでなく大人にもオススメ
- 英検は準2級を取得した後に英会話を始めると上達が早い
- 音読を中心とした学習
- 良質な模試を何度も行う事が大事
TOEICについても同様にその特徴について書いている記事がありますので、よかったらどうぞ。
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ではまたー👋