今回は、主に外資系企業や海外事業部など上司や同僚と英語でやりとりする必要がある職場で働かれている方々に向けて、相手の指示通りに作業をこなしたつもりでいたのに「That’s not what I want(指示した内容と違う)」と言われないための心構えと行動についてご紹介します。
指示を的確に把握するうえで重要なのは一番始め、つまり指示を出されたときの振る舞いです。
ちなみに、これは英語の試験的な意味での「リスニング能力の向上」とは無関係です。リスニング力を向上させることはもちろん重要ですが、ただ一朝一夕で身に着く能力ではありません。
そのため、まずは即効性のある心構えと行動から変えていきましょう。
英語での指示を的確に把握するために意識するべき3つのポイントは下記の通りです。
- 自分が「具体的に何をすればよいのか」だけを集中して聞く
- 質問と確認で互いの理解をすり合わせる
- 非ネイティブ間のコミュニケーションは特に注意
Contents
1. 自分が「具体的に何をすればよいのか」だけを集中して聞く

なぜ指示の捉え違いや聞き漏らしが起こるのか。それは多くの情報が一緒になって伝えられているからです。
プロジェクト全体の概要、個人的な意見、「〇〇がこう言っていた」という聞き伝えの情報などなど、こうした背後の事情や付属情報まで聞き取ることができればベターですが、無理をする必要はありません。
指示のなかには、あなたの作業と直接的には関係しない情報も多く含まれます。「自分はこのあとどういう行動を取ればいいのか」という点にだけ注力して相手の話を聞きましょう。
2. 質問と確認で互いの理解をすり合わせる

やっていくうちにわかるだろう、と悠長に構えていてはいけません。あとから質問してももちろんいいのですが、そのときには相手も別のことに取り掛かっていて忙しいかもしれませんし、何よりその場で質問が無いと、「この人は完全に理解できたのだな」とその場で誤解されます。
分からないことを質問するという文化は日本にももちろん存在しますが、「言ってもらわないと困る」「分からないことをなぜ質問しないのか」という空気感は国際色あふれる場のほうが確実に強いです。
学校教育の現場でも、「質問のある人はいますか?」と聞かれて日本だとシーンとしているのがお馴染みですが、海外だと多く手が挙がります。そういった文化の違いは学校以外でも同じことです。
質問が出てこなかったから、自分が理解した指示内容を自分の言葉で言い換えて、「つまりこれとこれをするんですね?」と確認するのも効果的です。
上司や同僚の皆が皆、指示出しに慣れているとは限らず、そもそも指示自体が具体的ではない場合もあるため、質問と確認を丁寧に行い指示内容を具体的な行動に変換しましょう。
3. 非ネイティブ間のコミュニケーションは特に注意

ですが、彼らは当然英語を上手に使うので意外と話の内容を理解しやすい、という面があります。
むしろ非ネイティブの方が話す英語はまた違った意味での難解さがあります。
彼らは発音に独特のクセがあって話を聞き取りにくかったり、話が途中で詰まったり、語彙がそこまで豊富ではないので指示が曖昧になりがちだったりします。
もちろんこちらサイドの英語レベルの問題もありますが、とにかく非ネイティブ間の情報のやり取りでは認識違いの確率が2倍3倍に膨れ上がると心得ましょう。上記の質問と確認のプロセスをより徹底的に行うことをおすすめします。
まとめ
いかがでしたでしょうか?外国人の上司とのコミュニケーションにおいて「あんまり色々聞くとしつこいと思われるかな」という心配は不要です。
相手も「指示がちゃんと伝わっているかな」という不安が当然あり、万が一分からない点があれば素直に伝えるほうがむしろ「信頼できるやつ」と思われます。
今回の記事で大事なポイントを大まかにまとめると以下のようになります。
- 自分と他人への指示をはっきりと分けて考え「具体的に自分は何をすればよいのか」に集中して実行する
- 指示がよく理解できない時は「その場」で確認するクセをつける
- 非ネイティブの上司からの指示は要注意。
職場における英語コミュニケーションは日本語とは違って思うようにいかないことも多いですが、ぜひ上記のポイントを意識して積極的にやっていきましょう。
ではー👋